標準愚痴出力

個人的なIT作業ログです。もしかしたら一般的に参考になることが書いているかもしれません(弱気

PowerShell で書く、Go言語プログラムのリリース管理的なアレ(3)バージョン文字列の設定

バッチファイルの話もするとたいへんなので、以下 PowerShell だけという方向で:

Go ソースへの埋め込み

これは簡単で、

go build "-o" nyagos.exe -ldflags "$ldflags -X main.version=$version"

だけでよい。これで main パッケージの version という変数に $version の内容が設定される。 Go ソース側で受け皿となる変数の宣言を忘れないように。

var version string

Windows プロパティーへの埋め込み

ちょっとめんどう。goversioninfo というツールを使う。 (make.cmd では Make-SysO という関数内で行っている)

    .\goversioninfo.exe `
        "-file-version=$version" `
        "-product-version=$version" `
        "-icon=mains\nyagos.ico" `
        ("-ver-major=" + $v[0]) `
        ("-ver-minor=" + $v[1]) `
        ("-ver-patch=" + $v[2]) `
        ("-ver-build=" + $v[3]) `
        ("-product-ver-major=" + $v[0]) `
        ("-product-ver-minor=" + $v[1]) `
        ("-product-ver-patch=" + $v[2]) `
        ("-product-ver-build=" + $v[3]) `
        "-o" nyagos.syso `
        versioninfo.json

(PowerShell で逆クォートは、UNIX系のバックスラッシュみたいな役割を担っている)

基本の情報は versioninfo.json に記しておいて、変更がよく発生するところだけ、オプションで変更する。 このコマンドで生成されたnyagos.sysoというファイルを go build するフォルダーにおいておくだけで、 これらの情報が実行ファイルに埋め込まれる。

Windows にはバージョン番号のプロパティーが複数ある。

  • 製品バージョン(product-version)
  • ファイルバージョン(file-version)

NYAGOS では両者は同じ扱いにしているが、大きなパッケージソフトウェアでは、パッケージ全体のバージョンを product-version とし、個別ファイルのバージョンはファイルバージョンとするのが普通のようだ。

さて、これらのバージョンには「バージョン文字列」と4つの数値:「メジャーバージョン」「マイナーバージョン」「ビルドナンバー」「パッチナンバー」をそれぞれに持っている。

Windowsエクスプローラで EXE ファイルのプロパティー→詳細タブを開くと、バージョン情報が表示されるが

  • 製品バージョンは、バージョン文字列(-product-version=)がそのまま表示される
  • ファイルバージョンは、「メジャーバージョン(-ver-major=)」「マイナーバージョン(-ver-minor=)」「パッチナンバー(-ver-patch=)」「ビルドナンバー(-ver-build=)」をピリオドで連結したテキストが表示される。

ようになっているようだ。

なお、古い goversioninfo.exe には「-product-ver-*****」という引数はない (わしがプルリク送った)。

最新版をゲットしてくれ…といいたいところだが、make.cmd には最新版の goversioninfo.exe を自動で入手してくれる機能がある(続く)