- 5/2 が「5/2」でなく、日付と解釈されて「5月2日」になってしまう
- =1+2 が「=1+2」ではなく、計算されて「3」になってしまう
- 関数まで実行されてしまうので、脆弱性となってしまう
これを解決するには勝手に変な解釈がされないように、あくまで「文字列」としてセルに貼るプログラムを作ればよろしい。
仕様のイメージとしては「変換プログラムを「送るメニュー」とか、拡張子 CSV に割り当てると、CSVファイルをクリックした時、自動で Excel シートに安全に変換される」というのが望ましい。
拡張子に割り当てる、送るメニューに登録するとなると、スクリプト言語よりは、EXEファイルの方がよい。となると Go言語が適している。
Go言語で開発するとなると、2つのアプローチがある
「1.」は速度的に有利だが、テンポラリな .xlsx ファイルを作成してしまう。いきなり独立した .xlsx ファイルではなく、一度内容をチェックしてから、問題ないことを確認してから、ちゃんとした名前で保存する形の方が個人的には望ましく思えた。
ということで「2.」のアプローチを採用した。
で、完成品がこちらに。
変換した後、起動した Excel は敢えてそのままに。加工なり、セーブなりはユーザが自分でしてくださいということで(その方が「自分は」使いやすいと思った。もちろん .SaveAs や .Quit も出来るが、余計なお世話感強い)
- CSV は普通に標準ライブラリ
"encoding/csv"
で読み込む- ただし、そのまま読み込むと、1行あたりの項目数が変化した時に、csv.ErrFieldCount エラーになるので、それだけは無視するようにする。
- CSV が
"unicode/utf8"
.Valid で UTF8 であれば UTF8 で、さもなければ現在のコードページ(日本語環境なら cp932=ShiftJIS)と解釈する - セルにテキストを貼り付ける時、いきなりセルの
.Value
プロパティーに代入するのではなく、直前に.NumberFormatLocal
プロパティーに"@"
を設定して、セルの型を文字列にする。 - 標準入力経由でも入力できるようにした
C:\> type foo.csv | pipe2excel
- CSVファイル名は複数指定できて、その場合は1ファイル名→1ワークシートとするようにした(ワークシート名はファイル名由来とした)
C:\> pipe2excel foo.csv bar.csv
いやー、しかし、Windows の分散オブジェクト(COM)の仕組み、それを操作する go-ole ライブラリ、Go言語の標準ライブラリ群の充実度はすばらしいぞ、デミウルゴス
以上